PROJECT STORY 01

プロジェクト
ストーリー

エネルギーの未来を
支えるウィンドファーム。
その変電設備構築を
統括せよ。

電力プラント事業本部 エンジニアリング部
エンジニアリンググループ
2010年入社

変電設備は系統の
安全品質を守る
「最後の」。

静岡県賀茂郡東伊豆町・河津町における東京電力初の大規模ウィンドファームの変電設備を当社が担当するにあたり、技術統括を務めました。プロジェクト自体は10年ほど前から計画されていましたが、昨今の再生可能エネルギー移行への動きや、原発に代わる代替エネルギー需要の高まりもあり、具体化されたものです。風力プラントは風車で発電した電力がPCSという装置を介して当社の配電盤に入ります。そこから変圧器を経て初めて送電線、この場合66kVの系統に流れます。風車→配電設備→変圧器→開閉器→送電線という流れですが、弊社の変電設備は発電施設の電力を、安全を確保して送電するための最後の砦ともいえます。

多くの困難と失敗から、
生まれる進歩。

東京電力さまとしても新しいチャレンジでしたが、東光高岳としても電源設備用変電設備とは一味違う部分が多く、工場にも製品への仕様反映を多々依頼することとなりました。過去に実績がないものを製品に反映するのは、一筋縄ではいきません。製品設計者の協力のもと、互いに案を出し合い、図面化していきます。数回のやり取りを経て、要求スペック、コスト面で最適なもの(図面)へ仕上げていきました。実績がないものをつくり上げていくことは、労力を要しますが、新しいノウハウが積み上げられ、技術的な進歩へとつながります。

今回一番大変だったのは、送電線との連系の際、最後の砦である連系遮断器が投入できず、早急なシーケンス改修を余儀なくされたことです。通常は出荷前にシーケンス図面の確認を行いますが、確認が及ばなかったことが原因でした。発電設備用の変電設備特有の問題であり、私としても知見がないことから、改修に当たっては、関電工さまのご協力のもと、数パターンのシーケンスを立案、タイムチャートにより、シミュレーションを行いました。この機会で、机上検討の重要さを改めて実感することとなりました。後日、改修の機会を設けていただき、無事に受電をすることができました。当社で納めた変電設備が無事に稼働しているのを見た時は、心から安堵し、感慨深いものがありました。

お客さまに、
一番近い立場だからこそ。

本プロジェクトは2013年5月に着手し、2014年9月に完工、運用開始されており、施工は関電工さまでした。私の具体的な役割としては、一点もののオーダーメードが基本である変電設備について、開閉器、変圧器、配電設備などの仕様を製品に組み込むための取りまとめをすることです。今回は風力発電のため一般的な変電設備とはかなり異なるものとなり、変圧器の仕様を決定する大きな要素である短絡インピーダンス値の設定が大変特殊な値となっていました。当社でもなかなか経験のない特殊仕様の変圧器であったため、送電系統に接続するに当たり電圧変動等の懸念事項を検討し、仕様決定を進めました。インフラに係わるものですし、徹底した電力品質安全性の確保が必須となりますので、お客さまの要求書通り、鵜呑みにして設計するのでは私たちの存在する意味がありません。本件の短絡インピーダンス値の設定のように、お客さまの要求される仕様の意図を読み取り、本質をとらえ、それを実現する最適なスペックを与えられた予算の中で適切にまとめるのは難しいところですが、これが醍醐味でもあります。