PROJECT STORY 02

プロジェクト
ストーリー

見える化×
クラウドサービスで、
電力受給の未来を
創造せよ。

エネルギーソリューション事業本部 エネルギーソリューション製造部開発グループ
2011年入社

クラウドの力で、
「見える」を「広く」。

入社以来、私が開発に携わってきたのは、電力の「見える化」と「監視」を実現するシステム。従来は小さな組み込み式のコントローラーで計測していたものを、クラウド上に同じシステムを導入することで、ユーザーが現在電力をどれくらい使用しているのか、ネットワーク上でリアルタイムに確認できるようにしたのが、「エコ.Web5LiteG」です。主にオフィスビルや商業施設、企業さまの事業所などで一般的に使用されている高圧受電設備に取り付けて使用されるのですが、このシステムを導入することで、これまでは各拠点に行かなければ把握することができなかった電力の使用状況を、ネットワーク上で一元管理することができるようになりました。この「見える化」は、各企業や事業所がどれくらいのエネルギーを使用しているのかを把握できるだけでなく、前年度との比較データやメールでのアラーム機能などを通して、企業に勤める社員の方々の意識の啓発につながります。また、使用電力を削減することで年間何十万円〜何百万円という節約になるので、経営層の方々にもメリットのあるシステムだと考えています。

時代に求められて、
このプロジェクトは生まれた。

そもそも電力の「見える化」が求められるようになった背景として、2011年の東日本大震災を契機とした、電力使用のピークを抑えよう、という世の中の機運があります。それまでの「できるだけ基本料金を抑えた状態で、いかに電力をたくさん使えるか」という考えかたから、「いかに電力を抑えつつ、しっかり設備を動かしていくか」というように、社会の電力に対する意識が変わってきました。だからまず、実際どれくらいの電力を使っているのかを知るために、「見える化」という技術が必要になってきたのです。「見える化」は、わかりやすく言えば節電アドバイスのようなものですから、人々の節電の意識の向上に伴って、世の中からのニーズが高まってきたのだと思います。

今、実際にプロジェクトを動かしているメンバーは、社内では5人。もともと「見える化」に関する技術や知見は持っていたものの、クラウドへのノウハウは豊富にはありませんでした。だからこそ、協力会社の力を借りながら、東光高岳でシステムの仕組みの構想や、こういうふうにやりたいという絵を描き、それを実際にプログラミングしてもらうことで、クラウドシステムは実現していきました。2016年5月のサービスの立ち上がり当初は、お客さまから多くの改善のご要望をいただきました。3ヶ月に一度のペースで開かれる会議で、営業職の社員が実際のお客さまの声を報告してくれるのですが、1回の会議につき、7個から10個ほどの優先すべき改善点が挙げられ、それらに一つひとつ対応していくのは、根気のいる作業でした。

余った電力を、
つくった電力と考える。

今はシステムの運用も安定しはじめてきていて、このシステムを使ったさらなる可能性も見えてきました。「バーチャルパワープラント」と「リソースアグリゲーション」という考えかたです。「バーチャルパワープラント」はわかりやすく言えば「余った電力」を「つくった電力」と見なす、という考えかたで、だから“仮想の”発電所なのです。「リソースアグリゲーション」は電力を「見える化」することによって、例えば「この時間帯は、この事業所ではすごく電気を消費しているけれど、こちらではそこまで使っていない」という状況がある時に、その使用していない電力を売り買いすることで、電力会社や需要家に経済的価値を提供するビジネスです。電力を売り買いする取引市場は存在しますが、それを統括するシステムは今はまだ、考えかたの種というか、思想があるだけでこの世に存在していません。

だからこそ、そのシステムを私たちの手でつくりたい。今はまだこの世に存在しない、リソースアグリゲーションという構想の実現が、これからの挑戦とも言えるかもしれませんね。東光高岳には、これまで企業の電力の「見える化」に貢献してきた実績から、1年を通じた電力の消費がどういった傾向にあるのか、ということが膨大なデータとして蓄積されています。それをもとに、季節や天候などを鑑みた電力消費カーブを予測する取り組みも行います。余った電力を売り買いするということは、結果的には社会全体の電力の削減につながること。だからこそ、これから先の世の中にも必ず求められていくシステムだと思いますし、自分の携わるビジネスが社会貢献に直結するということは、仕事をする上でのなによりの喜びです。